今回は、野原広子さんの
『妻が口をきいてくれません』を
読んだ感想です。
夫と妻、子ども2人の
ごく普通の家庭でしたが
ある日を境に、妻が夫に対して
口をきかなくなりました。
そのうち機嫌を直すだろうと
気楽に考えていた夫ですが
3日たち、2週間たっても
妻は口をきいてくれません。
果たしてこの夫婦は
どうなってしまうのか?
なぜ妻は口をきかなくなったのか?
読むかどうか迷われている方は
参考にしてくださいね。
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『妻が口をきいてくれません』作品概要
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タイトル:妻が口をきいてくれません
著者:野原広子
出版社 : 集英社
発売日 : 2020/11/26
あらすじ
サラリーマンの夫は
妻と2人の子どもと4人暮らし。
ごくごく普通の平凡な
家庭だと思って暮らしてきました。
ところがある日から
妻が夫に対して
口をきかなくなってしまうのです。
大喧嘩したわけでもなく
夫としては特に理由が
思いつきません。
妻は家事や育児はいつも通りだし
時間がたてば戻るだろう
自分が下出に出れば収まるだろう
そう思っていた夫でしたが・・・
目次
最初は夫目線から、次に妻目線
最後に夫婦目線で物語は進みます。
各項目のタイトルだけでも
夫婦の心の揺れが伝わりますね。
1 夫 誠の章
1)妻が口をきいてくれません(3日目)
2)妻が口をきいてくれなくなった(2週間目)
3)妻が口をきいてくれるよう頑張ってみた(1カ月目)
4)妻が口をきいてくれなくても(2カ月目)
5)妻が口をきいてくれないから家に帰りたくありません(3カ月目)
6)妻が口をきいてくれなくてもそれでも日々は続く(1年目)
7)妻が口をきいてくれないからあの2文字が頭をよぎります(5年目)
8)妻が口をきいてくれました(6年目)
2 妻 美咲の章
9)妻はそのセリフを許せない
10)妻は夫の背中につぶやく
11)妻は期待して、失望して、そして「あの日」が訪れた
12)妻は夫に期待などしないと決めたのです
13)妻は夫がかわいそうかな、などと思ってはみるものの
14)妻は夫の心がいったいどこにあるのかわかりません
3 夫妻の章
15)妻の心の内がわかりません
16)妻の決意は5年の時を経て
17)妻への想いは星空に響く
18)妻のつぶやきは5年の壁を砕く
19)妻の回顧「あの日」
『妻が口をきいてくれません』を無料で読む方法
現在はレタスクラブさんで
14話まで掲載されています。
もし、まだ読まれていない方は
ぜひとも先に作品をご覧ください。
何と言ってもこの作品の醍醐味は
「知らずに読む1回目」と
「知ってから読む2回目」では
受ける感想が変わるからです。
先にネタバレを読んでしまうのは
2回読みたくなるミステリー体験を
放棄してしまうようなもの。
それ、かなり勿体ないですよ!
【注意】ここより以下はネタバレ含みます!
【ネタバレ有り】このマンガの見どころ3つ!
日本テレビ“世界一受けたい授業”にて
えなりかずきさん雛形あきこさんで
再現ドラマ化もされました。
また、2021年の手塚治虫文化賞・短編賞を
受賞した作品でもあります。
※ちなみに特別賞は鬼滅の刃
そんな話題の作品
『妻が口をきいてくれません』より
ポイント3つを厳選しました!
①夫婦は離婚するのかどうか
口をきいてくれないまま
離婚するという展開では
当たり前過ぎてありえませんよね。
というわけで、離婚しません
妻も子供達もいない家に
ひとり残された夫が
愕然とする場面も登場します。
そこから妻たちを探し出すのに
どれだけ時間(ページ)がかかるのか?
読者は不安に思うでしょう。
ですが、細かい所に気づかない
夫のすっとぼけぶりが
この夫婦の危機を救うのです。
短所と長所は紙一重。
そんな言葉を思い出す展開ですよ。
②妻が口をきかなくなった理由
誰もが最も気になるのは
ここではないでしょうか。
「大喧嘩をした覚えはない」と
夫自身も言っていたように
分かりやすい原因が
あったわけではありません。
ただし、夫はマイナスポイントを
地道にコツコツ貯めていたのです。
それはサンプルでも読めるように
自分はテーブルに座ったままで
妻に「(スプーンが)無いよ?」と言うようなこと。
赤ちゃんじゃないのだから
スプーンぐらい
自分で取りに行けばいいですし
せめて「スプーン取ってもらえる?」
このぐらいは言ってほしい。
用意してもらって当然だと思ったうえの
「スプーンが無いけど?」
という態度にイラっとするでしょう。
夫は幼い子供ではありませんし
妻はあなたのママでもない。
それでもこの妻は
2人の未就学児の育児をしながら
出来るかぎり対応してきました。
夫の無神経な言葉や態度も
何とかやりすごしてきた妻でしたが
子どもに関するひと言で
我慢の限界を超えてしまったのです。
また、当時の夫は
ろくに話を聞いてくれないか
お前が悪いと上から目線でダメ出しばかり。
どうせ話をしても無駄だと
妻はある日を境に会話することを
諦めてしまったのです。
当時の妻が欲しかったのは
花やケーキではなく、
自分の話をちゃんと聞いてもらうこと
これだけだったんですよね。
③理由を知ってから2巡目を読む醍醐味
そして夫は娘から
衝撃の事実を告げられます。
その事実を知ったうえで
もう一度読み直してみましょう。
作品上には描かれてはいない
妻の気持ちを考えたり
夫からこう言われたら?という目線で
物語を読むと更に楽しめますよ。
さすが野原広子作品というべきか
夫のイラっとするエピソードの
匙加減がとてもうまいです。
そもそも妻だって嫌な人間に
なりたいわけじゃないんですよね。
自分でも「こんな女、嫌だろうな」と
客観的に分かっているようでした。
妻だって、そんな自分自身が
好きなわけありません。
妻の気持ちもグチャグチャですが
読んでいるこちらとしても
わかるわかると共感したり
そこまでやる?という反感も感じたり
感情があっちこっちに
揺さぶられて面白かったです。
最後に:妻がくちをきかなくなったのは実話だった
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この作品を描くきっかけとなったのは
知人が口にした
「妻が何年も口をきいてくれない」
という言葉だったそうです。
つまり実話だったんですね。
最終的にハッピーエンドへ着地した
『妻が口を聞いてくれません』ですが
そこは野原作品、このまま終わりません。
パートへ出勤前の妻が
通帳を見ながらひと言つぶやき
そこで物語は終わります。
前作の『消えたママ友』でも
ラストに匂わせ発言がありました。
さすが野原作品
コミックエッセイ界の
イヤミス女王ですね!
他にもあります『夫婦・男女のドロ沼』マンガ作品情報!
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