ハラハラ系マンガ感想

『母親に捨てられて残された子どもの話』あらすじとネタバレ含む感想レビュー!この話は実話なのか?

img_母親に捨てられて残された子どもの話

今回は、菊屋きく子さんの
『母親に捨てられて残された子どもの話』を
読んだ感想です。

また、この作品は
実話であると表現されていませんが
その辺りの考えも書きました。

最終回までを範囲とした
ネタバレを含みますので
気になる方はご注意下さい。

母親に捨てられて残された子どもの話について

作品概要
出版社 : KADOKAWA (2020/3/13)
発売日:2020年03月13日
著者:菊屋 きく子

登場人物

  • ゆき(母親の顔を知らない中学生)
  • 父親(仕事に忙しく接する時間がない)
  • 祖母(いつもピリピリしている)

あらすじ

塾講師のアルバイトをしている
大学生ゆきの過去が舞台です。

ゆきは物心がつく頃には
すでに母親はおらず
父と祖母の3人で暮らしていました。
ボールで遊ぶ子供
祖母は幼稚園の迎えに来たり
食事の用意などの
身の回りの世話はしてくれました。

ですが手をつないでくれたことは
一度もなかったそうです。

父親は仕事をしてばかりで
顔を合わせる機会がありません。

たまに顔を合わせることがあっても
目を合わせてくれないのです。
暗闇にいる男性
休みの日も自分の部屋にこもりがちで
話しかけても「忙しいから」と
ほとんど口を効いてくれませんでした。

ゆきは生活には困っていないものの
家族に甘えることが出来ない
寂しい子ども時代を過ごしてきたようです。

『母親に捨てられて残された子どもの話』
そんな辛い環境のなかで
ゆきが大学生になるまでを描いた
コミックエッセイです。

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【注意】ここより以下はネタバレ含みます!

【ネタバレ含む感想】結末・実話なのかどうかについて

『母親に捨てられて残された子どもの話』の最終回

通常であれば最終話が
最終回になるでしょう。

ですが、この作品に関して言えば
どの話が最終回にあたるのか
判断が難しいです。

なぜなら・・・

10話 箱の外(ゆき目線)
11話 父の回想(父目線)
12話 祖母の告白(祖母目線)

ゆき目線で描かれていたはずが
なぜか最後の2話は
父と祖母目線で描かれているからです。

私の意見としては
10話 箱の外(ゆき目線)が
この作品の最終回だと捉えています。

家族は心だけでなく
実際にバラバラの道を進みます。

一見、寂しいように感じますが
一緒に過ごすよりも
お互いの心が安定するために
最適な選択だったのではないでしょうか。

最初は頑張ろうとしていた家族

img_pak_雨の日の水たまり
その後の11話では父目線で
12話では祖母の目線で
当時の心境が描かれています。

この2話は最終回というより
番外編という内容ですね。

ゆきにとっては
ひどい家族でしたが
二人とも最初は
自分なりに頑張ろうと
していたことが分かります。

うまくいかないことや
心の底でくすぶっている感情を
子供にぶつけてもいい理由にはなりませんけどね・・・

菊屋きく子先生の実話なのか?

宿題をしながら居眠りする子供_186
『母親に捨てられて残された子どもの話』
この作品は実話なのでしょうか?

あとがきを読むと
どちらにでも解釈できるような
絶妙な書き方をされています。

出版社の説明によると
コミックエッセイとなります。

エッセイとは
気軽に自分の意見などを述べた
随筆。随想のこと。

これらを考えると
著者の菊屋きく子さんが
感じたことを描いた作品という
位置づけになるようです。

ノンフィクションでは無いけれど
身近で考えさせられるような
出来事があったのかもしれません。

作者(菊屋きく子さん)がこの本で伝えたいことは?

葉書と庭で摘んだ名もなき花
このマンガは辛い描写が多いものの
11話(父目線)12話 (祖母目線)で
それぞれの心境を知ることが出来ます。

また、10話ではゆき自身が
父、祖母、母親の立場を
自分なりに想像する場面もあります。

父と祖母目線の話は
作者の菊屋さんが
こうであって欲しいという願い
描いたのではないでしょうか。

ゆきのことは
父も母も祖母も
見てくれなかったけれど

担任の先生は
ゆきの良いところに
気付いていました↓

自分を肯定して貰えることが
どんなに有難いことか。

この作品のレビューには
“同じ様な状況だった”
“自分の方がひどかった”
この様な意見も見られます。

10話の最後で
家族仲が良さそうだった
友人の意外な告白を聞いて
ゆきは、この様に思いました。

壁の向こうでは
なにが起こっているか
わからない

楽しいことも
悲しいことも
悔しいことも
苦しいことも
みんな平等にある

自分だけが苦しんでいるわけじゃない

もし私と同じような
立場の人がいたら
話を聞いて伝えてあげたい

“もっと自分の意見を
言ってもいいんだよ”

あの言葉が救いだったように
私も・・・・

BL作品を中心に活動されいている
菊屋さんがこの作品を描いたのは

ゆきと同じ様な立場の子に

“もっと自分の意見を
言ってもいいんだよ”

そう伝えたかったのかもしれないと
私は思いました。

ぜひ読んで欲しい菊屋きく子先生の作品

ハートの風船を掲げる女子三人組
菊屋きく子先生の作品に
家族の誰からも選んで貰えないまま
大人になった主人公の話があります。

こちらは完全にフィクションですが
ラストに思わず涙ぐんでしまいました▼

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