『怖いトモダチ』ネタバレ含む感想レビュー｜オンラインサロンで熱狂的な支持をされる彼女の本性は？

やまもとりえ先生の『怖いトモダチ』を読んだ感想ブログです。

人気エッセイスト・中井ルミンが主宰するオンラインサロンには、彼女を慕って多くの会員が集まっていました。

サロンの合言葉は「みんなで幸せになろう」。そのために彼女は皆の悩みに寄りそい続けます。

会員達から熱狂的に支持されているルミン。そんな彼女のことを密かに調べる人間がいて──？

最終回までを含めた感想についてまとめました。

『怖いトモダチ』作品概要

タイトル：怖いトモダチ
著者：やまもとりえ (画), 岡部えつ (原作)
出版社 : KADOKAWA
発売日 : 2024/4/12

この作品をお勧めしたい人

『怖いトモダチ』の感想（ネタバレ含みます）

【注意】ここより以下はネタバレ含みます！

中井ルミンが欲しかった才能

この物語の核となる人物は、エッセイストの中井ルミンです。

小説を書く能力には恵まれていなかったようですが、文章教室の講師から薦められて始めたエッセイが大当たり。

そちらで彼女の才能は大きく飛躍しました。

彼女のオフィシャルブログには多くの人が集まり、その言葉に救われたり癒されていきます。

オンラインサロンを運営すると、気が付けば8000人もの会員が在籍する人気サロンへとなりました。

物語の中で中井ルミンの学生時代、結婚生活、作家下積み時代などが周りの人から語られていきます。

彼女を崇拝する人、もう思い出しくない人、ひどい目に合った人など、同じ人物について語っているとは思えないぐらい全く違う印象です。

なぜ周りからの評価がこれだけ違うのか？

自分を傷つけたり、否定されない限り、中井ルミンは周りの人に優しいからです。

彼女の感情を刺激するのは文才です。

もし、彼女が最初から全ての文章を書く才能があったなら、誰も傷つけることは無かったのだろうな。そう思います。

中井ルミンの才能は〇〇を見抜く能力

中井ルミンは良くも悪くも、才能のある女性だったことが分かります。

私が思う彼女の一番の才能は、相手に対するセンターピンを見抜く力だと思いました。

自分にとって有益か、それとも害を与える存在なのか。

有益であれば、相手にどんな行動や態度で接すれば良いのか。

有害であれば、相手にダメージを最も与える方法は何なのか。

学生の頃は学校内で、優しくて、文章の上手な人間に思われたかった。

年頃になれば、地元の中で有力そうな家へ嫁ぎたかった。

エッセイストとして有名になるために、誰を利用すればいいのか。

怖いトモダチの結末は「怖っ！」でした

ラストの1コマを読んだ後、思わず「怖っ！」と叫んでしまいました。

どんなに叩いて、すり潰しても、一片でも肉体が残っていれば、そこから蘇生してくる謎の生き物。

中井ルミンはそのぐらい生命力に溢れた人間です。

会話が通じない相手に対する恐怖ってありますよね。

相手を対等に見ていないからこそ、中井ルミンは常に笑顔でいられるのかもしれません。

他にもあります『やまもとりえ作品』マンガ作品情報

▼普通の幸せを願うことすら贅沢ですか？▼
『わたしは家族がわからない』あらすじとネタバレ含む感想レビュー！読後がめっちゃ重いので要注意

▼人の本音は分からないもの▼
『わたしが誰だかわかりましたか?』ネタバレ含む感想レビュー！タイトル回収よりも深いテーマがそこにある

▼やまもと作品の中で最も切ない▼
『望まれて生まれてきたあなたへ』ネタバレ含む感想レビュー｜想像すると切なくて胸が苦しくなる漫画

漫画を読み放題で読むなら（30日間の無料体験あり）

Amazonの読み放題サービス『Kindle Unlimited（通称アンリミ）』を使えば、対象のマンガや雑誌を1冊まるごと全話読むことが出来ますよ。

スマホ、タブレット、PC等があれば専用の端末は不要です。

しかも初めて利用される方であれば、30日間無料で利用することが出来ちゃいます。

Kindle Unlimited 会員は
このタイトルを追加料金なし

↑本や雑誌に対して、このような表示があるか確認してからご利用くださいね。

Kindle Unlimitedについて、もっと詳しく知りたい方は『Kindle Unlimitedとは？元が取れるひと・取れない人について簡単に説明します』で説明しています。